2026年07月24日

粉体塗料の違いに関して


粉体塗料の「屋内用」と「屋外用」は何が違う?

粉体塗装をご依頼いただく際に、意外と重要なのが「塗装する製品をどこで使用するのか」という点です。

同じ色、同じような仕上がりに見える粉体塗料でも、屋内向けと屋外向けでは求められる性能が異なります。使用環境に合わない塗料を選ぶと、想定より早く色あせや変色が発生する可能性があります。

最大の違いは「紫外線への強さ」

屋外に設置される製品は、日光や雨、湿気、気温の変化などにさらされます。

特に注意が必要なのが紫外線です。屋外用の粉体塗料には、紫外線による色あせや光沢低下、塗膜の劣化を抑えるため、一般的に耐候性に優れたポリエステル系の塗料が使用されます。屋外用の中にも、標準的な耐候性を持つものから、より長期間の外観維持を目的とした高耐候タイプまで、複数のグレードがあります。

一方、屋内用には、エポキシ系やエポキシ・ポリエステル系の粉体塗料が多く使用されます。これらは硬さ、密着性、耐薬品性などに優れ、事務機器、家電製品、店舗什器、屋内照明器具など、直射日光の影響を受けにくい製品に適しています。

屋内用塗料を屋外で使うとどうなる?

屋内用の粉体塗料を屋外で使用した場合、すぐに塗膜が剥がれるとは限りません。

しかし、紫外線の影響によって、比較的早い段階で次のような変化が起こる可能性があります。

・色が薄くなる、変色する
・光沢がなくなる
・塗膜表面が白っぽく粉を吹いたようになる
・長期間の使用によって塗膜が劣化する

そのため、軒下や半屋外であっても、日光や雨、湿気の影響を受ける場所では、基本的に屋外用塗料を検討する必要があります。

「屋外用=さびない」ではありません

ここで注意したいのが、耐候性と防錆性は別の性能だということです。

屋外用塗料は主に、紫外線や風雨に対して色や光沢を保つことを目的としています。一方、さびにくさは、塗料の種類だけでなく、素材、脱脂や化成処理などの前処理、塗膜の厚さ、製品形状、設置環境などによって大きく変わります。

海沿い、常に雨がかかる場所、水がたまりやすい形状など、厳しい環境で使用する場合は、屋外用粉体塗料を選ぶだけでなく、下地処理や防錆仕様を含めた検討が必要です。

塗装を依頼するときに伝えていただきたいこと

適切な塗料と塗装仕様を選ぶため、塗装をご依頼いただく際には、次のような情報をお伝えください。

・屋内、屋外、半屋外のどこで使用するのか
・雨や直射日光が当たるか
・海沿いや工場内など、特殊な環境ではないか
・どの程度の使用期間を想定しているか
・外観を長期間維持する必要があるか

粉体塗料は、色だけでなく、使用環境に合った種類を選ぶことが重要です。

「屋外に置く予定だが、どの塗料がよいか分からない」「今の仕様で問題ないか確認したい」といった段階でも構いません。製品の素材や使用場所を確認しながら、適切な塗装仕様をご提案いたします。